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重症度分類表

modified Rankin Scale (mRS),食事・栄養,呼吸のそれぞれの評価スケールを用いて,いずれかが3以上を対象とする.

日本版modified Rankin Scale (mRS) 判定基準書
modified Rankin Scale 参考にすべき点
0 まったく症候がない 自覚症状および他覚徴候がともにない状態である
1 症候はあっても明らかな障害はない:
日常の勤めや活動は行える
自覚症状および他覚症状はあるが,発症以前から行っていた仕事や活動に制限はない状態である
2 軽度の障害:

発症以前の活動がすべて行えるわけではないが,自分の身の回りのことは介助なしに行える

発症以前から行っていた仕事や活動に制限はあるが,日常生活は自立している状態である
3 中等度の障害:
何らかの介助を必要とするが,歩行は介助なしに行える
買い物や公共交通機関を利用した外出などには介助を必要とするが,通常歩行,食事,身だしなみの維持,トイレなどには介助を必要としない状態である
4 中等度から重度の障害:
歩行や身体的要求には介助が必要である
通常歩行,食事,身だしなみの維持,トイレなどには介助を必要とするが,持続的な介護は必要としない状態である
5 重度の障害:
寝たきり,失禁状態,常に介護と見守りを必要とする
常に誰かの介助を必要とする状態である
6 死亡

日本脳卒中学会版

食事・栄養 (N)

  1. 症候なし.
  2. 時にむせる,食事動作がぎこちないなどの症候があるが,社会生活・日常生活に支障ない.
  3. 食物形態の工夫や,食事時の道具の工夫を必要とする.
  4. 食事・栄養摂取に何らかの介助を要する.
  5. 補助的な非経口的栄養摂取(経管栄養,中心静脈栄養など)を必要とする.
  6. 全面的に非経口的栄養摂取に依存している.

呼吸 (R)

  1. 症候なし.
  2. 肺活量の低下などの所見はあるが,社会生活・日常生活に支障ない.
  3. 呼吸障害のために軽度の息切れなどの症状がある.
  4. 呼吸症状が睡眠の妨げになる,あるいは着替えなどの日常生活動作で息切れが生じる.
  5. 喀痰の吸引あるいは間欠的な換気補助装置使用が必要.
  6. 気管切開あるいは継続的な換気補助装置使用が必要.

※診断基準及び重症度分類の適応における留意事項

  1. 病名診断に用いる臨床症状,検査所見等に関して,診断基準上に特段の規定がない場合には,いずれの時期のものを用いても差し支えない(ただし,当該疾病の経過を示す臨床症状等であって,確認可能なものに限る).
  2. 治療開始後における重症度分類については,適切な医学的管理の下で治療が行われている状態で,直近6ヵ月間で最も悪い状態を医師が判断することとする.
  3. なお,症状の程度が上記の重症度分類等で一定以上に該当しない者であるが,高額な医療を継続することが必要な者については,医療費助成の対象とする.